iPhoneSEは好調?不調?現場の声は懐疑的 アップルは強気だが…
[香港 27日 ロイター] - 米アップル<AAPL.O>が26日発表した第2・四半期(1─3月)決算では、スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の販売台数が発売以来初めて減少したことが明らかになった。投資家の懸念を和らげようと、同社は3月下旬に発売された低価格で小型画面の新型iPhone「SE」の需要が旺盛との見方を示したが、アジアの「SE」販売業者やサプライヤーは、必ずしも同様の明るい見通しを持っているわけではなさそうだ。
iPhone「SE」の売り上げは1─3月決算に反映されていない。
ロイターが香港、北京、上海、深センにある販売業者10社に調査したところ、直営店であるアップルストア4店を含む7社が滑り出しは好調と回答した一方、アップル直営ではない3社が売れ行きはいまひとつ、と回答した。
部品を供給する2社は「受注が減っている」
「SE」を含めたiPhoneの部品を供給する2社は、受注が減っていると回答した。
台湾に拠点を置くiPhoneサプライヤーの幹部は「iPhone部品をこれまで5、6年供給しているが、今四半期の受注は低調だ。現在のアップル向けの供給状況は過去2年とは異なる。iPhoneのモデルは増えたが、iPhone全体の販売量は減っている」と語った。
アップルにとって米国に次ぐ重要市場であり、売上高の4分の1を稼ぐ大中華圏で、生産や販売の現場からこのようにまちまちな見通しが出ることは同社の大きな懸念材料となりうる。1─3月の大中華圏の売上高は前年同期比26%減少した。
ロイターの調査について、アップルからのコメントは得られていない。