「格安デリヘル」に流れ着いた25歳女性の現実 「風俗嬢は超高収入」は過去の幻想である

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しかし、現在は風俗店に住み込みで働いても、今日明日は生きていくことができるだけ。なんの解決にもなりません。性風俗のデフレ化は、風俗嬢を直撃しているのです。

国や社会が「保護」するべきは誰なのか

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日本には売春女性を「保護」するための売春防止法があります。1957年制定と戦後の混乱期に作られた古い法律が、改正をされずにそのまま残っています。現状を考えると「保護」することは現実的ではありません。

現在、国や社会が「保護」するべきは、性風俗で働いたり売春する女性ではなく、最終手段であるカラダを売っても最低限の生活も叶わない女性たちと言えるでしょう。対象は性風俗に志願をしても半数が門前払いとなっている女性や、デフレ化で価格が徹底的に安くなった格安店でも男性客がつかない女性たちです。

そのような女性は未婚で家族もなく、友達もなく、知識もなく、生活保護制度を知らなかったりします。福祉関係者や行政は性風俗から目を背けるのではなく、そのような性風俗や売春から弾かれた女性たちに目を向けることが急務でしょう。

本連載では貧困や生活苦でお悩みの方からの情報をお待ちしております(詳細は個別に取材させていただきます)。こちらのフォームにご記入ください。
中村 淳彦 ノンフィクションライター

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なかむら あつひこ / Atsuhiko Nakamura

貧困や介護、AV女優や風俗など、社会問題をフィールドワークに取材・執筆を続けるノンフィクションライター。現実を可視化するために、貧困、虐待、精神疾患、借金、自傷、人身売買など、さまざまな過酷な話に、ひたすら耳を傾け続けている。著書に『東京貧困女子。』(東洋経済新報社)、『私、毒親に育てられました』(宝島社)、『同人AV女優』(祥伝社)、『パパ活女子』(幻冬舎)など多数。Xアカウント「@atu_nakamura」

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