ラガルドIMF専務理事、ギリシャの財政再建計画2年延長を容認

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東京で開かれている国際通貨基金(IMF)・世界銀行の年次総会に出席のため日本を訪れているIMFのクリスティーヌ・ラガルド専務理事は11日に都内で会見し、ギリシャがユーロ参加国などに求めている財政赤字削減計画の2年延長を容認する方針を明らかにした。

ギリシャはIMFや欧州連合(EU)から受けた支援の条件として、2011年時点で9.1%の財政赤字の対国内総生産(GDP)比率を14年末までに3%以内に収める目標を掲げていた。しかし、緊縮財政による国内景気の冷え込みで税収確保などが難しくなっており、目標達成の時期を2年先送りし16年末としてもらうようユーロ加盟国の一部などに要請していた。

同日の会見でラガルド氏は「追加的な2年間が必要」と言明。「(景気の)現状を踏まえると、名目的なターゲットを堅持することは理にかなっていないと思う」などと強調した。

中国人民銀行の周小川総裁と謝旭人財務相が総会を欠席したことについては、「うまくまとまった、中身の良い会議になっており、2人ともせっかくのものを見逃している」などと説明。「アジアにおけるすべてのプレーヤーやパートナーは世界経済にとって不可欠かつ重要。両国の協力的な解決がアジア・太平洋地域だけでなく、世界経済全体にも利益になる」などと述べ、日中両国の関係改善を促した。

一方、IMFは10月に日本の12年の実質GDP成長率見通しを7月公表時の2.4%から2.2%、13年に関しては同1.5%から1.2%へそれぞれ引き下げたばかり。これに関連してラガルド氏は「日本経済は輸出依存のため、世界的な景気腰折れの影響が出ている」などと指摘した。ただ、同時に「原発停止で足りなくなった部分を皆が団結して埋めるなど、エネルギー政策面での迅速な対応に感銘を受けた」とも語り、変革を引き金とする形での日本の経済成長に対する期待感を示した。

(松崎泰弘 撮影:尾形 文繁=東洋経済オンライン)

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