既存店不振で一転5期連続最終赤字、ダイエー収益回復シナリオの隘路

既存店不振で一転5期連続最終赤字、ダイエー収益回復シナリオの隘路

ダイエーが5期連続の最終赤字に転落見通しとなった。2010年2月期にダイエーが営業赤字に転落した後、丸紅から転身した桑原道夫社長が掲げた再生策では3年間でホップ(営業黒字化)、ステップ(経常黒字化)、ジャンプ(最終黒字化)と収益を改善させ、来期以降の早期復配へつなげる手はずだった。前12年2期までの2期で営業黒字化、経常黒字化までは達成したものの、今13年2月期は、既存店売上高の想定外の不振が尾を引き、最終黒字化はかなわず、復配も遠のいた。

減額後の上期(12年3~8月期)の連結売上高(営業収益)は4200億円(前年同期比4.1%減)、営業収益は16億円の赤字(前年同期は20億円の黒字)。既存店売上高は前年同期の96%(計画は99%)。衣料品はインナーや夏物を中心に踏ん張ったが、売上高の7割を占める食料品が足を引っ張った。粗利益率も改善したが計画には未達、販管費も抑制したが売り上げ減少をはね返せなかった。

下期(12年9月~13年2月)は価格戦略を強化する。NB(メーカー側ブランド)の食品、生活関連用品の通常価格を計1700品目で平均10~20%、最大47%値下げする。西友、イオンなど他チェーンに比べ割高感が指摘されていた商品が中心で、食品では加工食品、日配食品、ミートなど。生活関連では日用消耗品、ヘルス&ビューティケア商品、ペット用品などが対象だ。上期の客数減に歯止めをかけ、客単価(=1品単価×買い上げ点数)も値引きを買い上げ点数増でカバーし微増を狙う。それでも上期の営業赤字を受けた店舗減損などで、通期でも最終赤字は避けられなくなった。 

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