トランプを支える隠れたアドバイザーの正体 ジャレッド・クシュナー氏とは何者か
[ニューヨーク 4日 ロイター] - ワシントンの法律事務所ジョーンズ・デイのオフィスで、不動産王ドナルド・トランプ氏を十数人の共和党議員に紹介しようとしたジェフ・セッションズ米上院議員は、1人の男性の存在に気が付いた。その男性はこの密室会談を以前から進めていたという。
男性は35歳の不動産投資家で新聞社オーナーでもあるジャレッド・クシュナー氏。トランプ氏がさらに多くの議員を味方にできると主張し、先月開催されたその会合を持ちかけた張本人だと当時の参加者の1人が明かした。
クシュナー氏はトランプ氏の義理の息子
クシュナー氏はトランプ氏の義理の息子でもある。トランプ氏の娘のイバンカさんと2009年に結婚した。
トランプ氏の5人の側近によれば、義理の父親同様、不動産王でもあるクシュナー氏は、トランプ氏が11月8日の米大統領選に向け共和党候補指名の獲得を目指すなかで、同氏の数少ないアドバイザーとして台頭している。
これは極めて珍しいことだ。というのも、自分のベストアドバイザーは自分自身だと称するトランプ氏は、相談する相手は極めて少数だと語っていたからだ。その一方で同氏は、大統領に当選したら、最高の人材を雇うとの公約を表明している。
トランプ氏の広報担当を務めるホープ・ヒックス氏は、クシュナー氏が「とても尊敬されている」ものの、選挙運動での公式な肩書きを持っていないことを明かした。また、クシュナー氏がセッションズ上院議員との会合を助けたり、イスラエルをはじめとする諸問題について、トランプ氏に対し非公式に助言を与えてきたりしたことを認めた。