トランプを支える隠れたアドバイザーの正体

ジャレッド・クシュナー氏とは何者か

音楽出版会社の創業者で、クシュナー氏の友人であるデビット・シュルホフ氏はインタビューの中で、クシュナー氏の冷静さと人の話を聞く能力が、人の心を穏やかにする効果をもたらしていると指摘する。

これは、69歳になるトランプ氏にとって役立つかもしれない。これまで公職に就いたことのなかった同氏は10カ月前、大統領選の指名争いに加わった。しかし、同氏の選挙キャンペーンは、女性やイスラム教徒、移民や一部の共和党の忠誠者らに対する攻撃的な言葉が物議をかもしており、波乱含みだ。

トランプ氏に近い複数の関係者によれば、クシュナー氏は、トランプ氏に対し、時にはもっと従来型の候補者のように振舞うことを促し、政治家や昔ながらの援助資金供与者との関係構築の大切さを強調したという。

また、クシュナー氏は、トランプ氏と親交のない実力者との懸け橋として、自身のメディア王ルパート・マードック氏や億万長者のロナルド・ペレルマン氏といった人々との友好関係を利用できると関係者は語る。マードック氏とペレルマン氏からはコメントは得られなかった。

イスラエルコネクション

クシュナー氏は正統派ユダヤ教徒であり、妻のイバンカさんも結婚前にユダヤ教徒に改宗している。クシュナー氏と同氏の家族はイスラエルとのつながりがある。

義理の父親同様、有名な不動産デベロッパーであるクシュナー氏は、アメリカ・イスラエル公共問題委員会(AIPAC)の不動産委員会の後援者として昨年の報告書に名前を連ねている。少なくとも3万6000ドル(約400万円)をこの親イスラエルのロビー団体に寄付したことになる。

クシュナー氏の両親は2年前、エルサレムの医大に2000万ドルを寄付した。このキャンパスには彼らの名前が付けられた。

関係者によると、トランプ氏が昨年イスラエルへの訪問を計画した際に、クシュナー氏は、家族やビジネス上のつながりを生かし、さまざまな会合をアレンジしたという。

しかし、イスラエル行きは実現しなかった。イスラム教徒の入国禁止を提唱したトランプ氏の発言を、イスラエルのネタニヤフ首相が非難したことで、計画は中止された。

次ページトランプ氏はイスラエル寄りではない
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 「非会社員」の知られざる稼ぎ方
  • 就職四季報プラスワン
  • 山本シンヤが迫るクルマ開発者の本音
  • 中学受験のリアル
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
海外進出、そして株式上場へ<br>新日本プロレスの復活と野望

どん底の2000年代を経て鮮やかなV字回復を果たしたプロレス界の雄。キャラクターの異なるスター選手を複数抱え、観客の4割は女性だ。外国人経営者の下、動画配信や海外興行など攻めの姿勢を見せる。株式上場も視野に入ってきた。