スシローと牛角、外食ファンド企業の明暗 ファンド間で明暗クッキリ

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

 一方のレックス。06年にアドバンテッジがレックスの西山知義社長(当時・現会長)とMBO(マネジメント・バイアウト)を実施。アドバンテッジは株式取得に約460億円投じた。

しかし、BSE(牛海綿状脳症)による焼き肉離れなど本業の不振が長引いているうえ、MBO時の有利子負債の金利負担が加わり、業績は低迷。09年度には「am/pm」の売却損などで187億円の最終赤字。10年度も最終赤字で債務超過は251億円まで膨らんだ。

11年度は食品スーパー「成城石井」の売却で108億円の最終利益を計上したものの、依然として141億円の債務超過だ。06年度に1618億円あった売上高も現在は半分以下の746億円まで縮小している。

今回のディールでは、アドバンテッジは株式を売却せず、通常の貸付金より返済順位が劣るメザニンローンをコロワイドに売却することで一部資金を回収した。トータルの収支はまだ出ていないが、成功案件でないことだけは確かだ。

レックスを傘下に収めたコロワイドは居酒屋「甘太郎」「北海道」、ファミレス「ステーキ宮」などを展開する大手の外食チェーン。11年11月に新たなセントラルキッチン(食材仕込み工場)を建設している。コロワイドの野尻公平社長は「食材の調達や仕込みの共通化で20億~30億円のコスト削減が図れる」と相乗効果を期待する。

次ページすかいらーくは沈黙
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事