飛び交うキンドル日本上陸観測、“9月末説”の現実味


 
 そのため、こうした出版社に配慮して、「アマゾンが本格的に電子書籍配信サービスを開始するのは、10月以降になる」(別の関係者)との見方も存在する。

漫画を中心に7万点のコンテンツをそろえる、電子書店国内最大手「eBookJapan」を運営するイーブックイニシアティブジャパンの小出斉社長も、アマゾンの思惑どおりには進まないと予測する。

「日本でもこれまで、ソニー、シャープなど大企業が頑張ってきても、なかなかコンテンツがそろわなかった。それなのに、キンドルがすぐに状況を覆せるとは思えない。また、アマゾンはアメリカで出版社と険悪なムードになっており、出版社を中抜きして、人気著者と直接取引を始めていることに対し危機感を持つ日本の出版社は多い」(小出社長)という。


6月に突如登場した日本版の発売告知サイト、販売開始のメールはまだない

こうした見方がわき起こる背景には、9月6日にアマゾンがアメリカで行った記者発表会で、日本に対する話題が1つもなかったことがある。

1時間10分強のプレゼンテーションで、アマゾンのジェフ・ベゾスCEO(タイトル横写真)は、キンドルに関する新機種の概要や旧型機種の改良、値下げについて時間を割いた。

アメリカでは、キンドルはタブレット市場でアップルの「iPad(アイパッド)」の後塵を拝しており、アマゾンにとって対アイパッド戦略が目下最大の課題であるためだが、日本の出版業界からは、「(キンドル日本上陸に関し)何らかの発表があると期待していたので拍子抜けしてしまった」との声も漏れてくる。

ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 最新の週刊東洋経済
  • 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 就職四季報プラスワン
  • 今見るべきネット配信番組
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
ゴーン氏の知力と行動力に<br>日本政府は完敗した

佐藤優氏の連載「知の技法 出世の作法」第613回の題材は、カルロス・ゴーン被告のレバノン逃亡事件です。ゴーン氏にしてみれば逃亡を選択したのは合理的な判断で、問題は日本の出入国管理が突破されたことにあると指摘しました。