世界一の大混雑!「新宿駅のバグ」を読み解く 「マツコ」でも話題の駅オタクが語る
「新宿駅でさまよう羊たち」
4月4日、新宿駅南口に「バスタ新宿」がオープンした。バスタとはバスターミナルを省略したネーミングである。
これまで新宿駅にはまとまった敷地が取れず、高速バスターミナル乗り場が駅周辺の19カ所に分散してあった。その散らばっていたのを、今回「バスタ新宿」で集約させたわけである。これは、新宿駅そして新宿にとっては画期的なことである。その敷地をどう捻出したかが興味深いところであるが、なんと南口の線路上に造ってしまった。何とも都市的な施設なのである。
「バスタ新宿」の隣の超高層ビル「ミライナタワー」と商業施設「ニュウマン(NEWoMan)」とを合わせて南口が盛り上がることは確かだが、高速バスターミナルを探して新宿駅をさまよう人も明らかに減るに違いない。
この記事では、そんな人々がさまよってしまう新宿駅について考えてみたい。
新宿駅でも黒の就活スーツに身を包みぎこちなく背筋をのばした若者を見かける季節になった。いかにも就活中の彼らが眉間にしわを寄せながらスマホを片手に新宿駅でキョロキョロしているのを見かけると、聞かれてもいないのに、つい「どちらへ行きたいのですか?」と手助けをしたくなる。さまよえる羊さんたちには首から「迷っています」というプラカードでも下げてもらいたい。
新宿で行われる企業の就職説明会や面接の遅刻の理由で最も多いもののひとつが「新宿駅で迷った」というものであると聞いたことがある。これは新宿駅で迷った経験がある人には分かるだろう。普段、新宿駅を使い慣れている人でも、事前に最寄りの出口を調べていなかったならば、初めての目的地へたどり着くのは至難の業である。
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