ICT教育、生徒の大半が「満足」でも残る課題 調査方法には、まだまだ改善の余地アリ
佐賀県立高校のタブレット端末や電子黒板を使ったICT(情報通信技術)教育に関し、約80%の生徒が満足しているという調査結果がまとまった。
これは県教委が1学年約6千人の生徒と教諭を対象に、タブレットを導入して、2年間の意識変化を調査したもの。「指導力が向上し、高い満足度につながっている」とみている。
タブレットは2014年度、県立高の新入生全員に導入。調査は導入して1年が経過した2014年度末と、2年が経過した2015年度末に実施した。ICTを活用した授業に満足しているかという問いに、「満足」「どちらかといえば満足」と答えた新入生は1、2年目ともに80%程度を占めた。
トラブル対応力、指導スキルは向上しているが
タブレット導入初年の1年生が2年生に進級した後の変化をみると、「満足」が5%ほど増えたが、顕著な変化はなかった。本年度調査で教科別の満足度が最も高いのは英語の87・2%、最も低いのは数学の77・8%だった。
教諭に「学校でICTを利活用できることに満足しているか」を尋ねたところ、タブレット導入1年目は「満足」「どちらかといえば満足」が62・5%だったのに対し、2年目は74・2%と10ポイント以上伸びた。県教委は「指導スキルが向上し、機器トラブルに対処する態勢も整ったことで、ストレスが減っているのではないか」とみる。
調査結果は、外部メンバーでICT教育の在り方を議論する改善検討委員会の16日の会合で報告された。
委員からは「学年が上がっても『不満』と回答する生徒数に変化がない。困っている生徒の分析をしてほしい」「調査方法が大ざっぱ。ICTを使わない授業と比較したり、タブレットや電子黒板など機器ごとに満足度を尋ねるべき」などの指摘があった。
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