危機の経済政策 若田部昌澄著

危機の経済政策 若田部昌澄著

現在進行中の世界的な経済危機がどうなるか、誰もが知りたいところだろう。危機の害悪を最小限にとどめるべく、日夜手探りの対策が続く。

その展望と対策を「暗中模索」にとどめない助けとして考えられる有力な手段は、過去の同じような事例での試行錯誤に学ぶ、すなわち歴史に学ぶことだ。

本書は、マクロ経済政策失敗の歴史、中でも思想と出来事との相互作用に注目して、その読者の関心に応える。マクロ経済学、マクロ経済史、マクロ経済学史の接点から危機の歴史的な教訓を引き出そうとする。

歴史に学んでも、危機の深まりを回避できないとしたら、先行きは大不況か、大インフレか、大停滞か、あるいはそれらのミックス現象か。そうなってしまった三つの時代のエピソードを、その歴史的事例として俎上に載せて解剖する。

政策の失敗と危機の性質について理解を深めるうえで、本書は大いなる手がかりを与えてくれる。

日本評論社 2415円

  

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