ファーストリテイリングが「ユニクロシューズ」を展開、初年度40億円目標
カジュアル衣料専門店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが「ユニクロシューズ」の販売を開始した。
まず基幹ブランド「ユニクロ」の大型店66店やオンラインストア、さらにファストリの戦略子会社GOVリテイリング傘下の「ジーユー」70店、「ビュー」などの99店で展開する。取り扱い品目はウイメンズ、メンズとも各4アイテム。初年度の売り上げ計画は40億円。生産は中国の協力工場が主体と見られる。将来は「ユニクロシューズ」単独での店舗展開もにらむ。
「靴は服に一番多く関係する商品で、靴市場は発展の余地が大きい。靴の製造小売業を創り、今までの靴業界を変えたい」(柳井正会長兼社長)。ファストリは、これまでも05年に靴小売チェーンを展開するワンゾーン(店舗名フットパーク)を子会社化。06年に婦人靴専門店チェーンのビューカンパニーへ出資するなど、靴事業参入への執念を見せてきた。
ファストリは、08年9月に戦略子会社GOVリテイリングを設立した。ワンゾーンやビューカンパニーを低価格衣料専門店「ジーユー」とともに、GOV傘下へ統合し、改革を加速してきた。だが、「990円ジーンズ」で今春以降既存店が70%増で推移している「ジーユー」に比べ、靴事業の伸び悩んでいた。今夏になって「フットパーク」事業の大幅縮小を決定するなど、その成り行きが注目されていたが、こうした中での「ユニクロシューズ」の登場だ。
ウィメンズ向け「ギャザーバレエシューズ」(1990円、全12色)や、メンズ向け「キャンパススニーカー」(1990円、全8色)が代表的な商品だが、「低価格」「豊富な色」「価格を上回る価値」といった考え方は、ユニクロそのまま。
中期的な売上高目標を聞かれたGOVリテイリングの中嶋修一社長は明言を避けたが、その横で柳井社長が「1兆円といったらどうですか」「(数字を答えないのは)そっけないなー」と隣で「突っ込み」を入れるなど、カリスマの上機嫌さも目立った。柳井氏が中嶋氏に寄せる期待の大きさの裏返しであり、「師弟関係」の良好さを暗示する光景にも映った。主軸のユニクロ事業のように「靴の柳井王国」も築けるか、注目だ。
(福井 純)
《東洋経済・最新業績予想》
(百万円) 売 上 営業利益 経常利益 当期利益
連本2008.08 586,451 87,493 85,698 43,529
連本2009.08予 685,000 110,000 102,000 52,500
連本2010.08予 780,000 120,000 120,000 63,000
連中2009.02 357,424 69,856 63,160 35,552
連中2010.02予 400,000 75,000 75,000 39,000
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1株益¥ 1株配¥
連本2008.08 427.4 130
連本2009.08予 515.5 160
連本2010.08予 618.6 170-180
連中2009.02 349.1 75
連中2010.02予 382.9 80-90
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