民主党は豹変に躊躇するなかれ、問題が多いいくつかの政策公約

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このように、民主党のマニフェストに掲げられた政策には問題点が多い。朝日新聞の世論調査(9月2日朝刊掲載)によれば、高速道路の無料化に関しては賛成20%に対し、反対は65%に上る。民主党に投票した人の中でも、賛成はわずか27%で、反対が56%と過半数に及んでいる。

子ども手当についても、賛成31%に対し、反対は49%。民主党に投票した人の中では賛成43%に対し、反対37%と意外に反対が多い。有権者がなかなか冷静かつ賢明であることがわかる。この世論調査結果は、今回民主党に投票した人が必ずしも民主党の政策を全面的に支持したわけではなく、「政権交代」を求めた人が多かったという仮説を裏付ける結果となっている。

この際、民主党に言いたいのは、マニフェストに掲げた政策なのだから、必ず実行しなければならないというわけではないということだ。新政権は、世論動向や政策の影響をさらに見極めていくべきであり、マニフェストに掲げた政策は、すべて必ず実行しなければならない、というような硬直したスタンスに立つべきではない。

「君子豹変す」という。民主党は妥当でないとわかった政策は、勇気を出して修正や撤回を行うべきだ。

(福永 宏 =週刊東洋経済)

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