上田準二・ファミリーマート社長--3~4年後に市場は飽和、中小チェーン再編は必至
--全国のコンビニ店舗数は4万店を超え、ファミリーマートは今年度も200店ほどの純増を計画していますが、今後はどこまで出店できるのでしょうか。
5万店くらいまでいけば、日本列島のコンビニの出店地域はほぼ埋まるでしょう。だからわが社は、それまでの3~4年は毎年きっちり500~600店を出していきたい。同時に、老朽化したり後継者のいない店舗など300~350店はスクラップする。だから、純増200~300店を計画しています。この間、再編が起こる可能性もあるでしょう。
今後コンビニには、生活インフラとしてのサービスビジネスがますます付加されると思います。北から南までのネットワークは大手コンビニならではの財産。この財産をどう活用していくか、ということです。
今も家事代行サービスの受け付けや図書館の本の取り次ぎをやっていますが、これからは介護サービスというのもあるでしょう。自治体の窓口業務の代行ももうすぐできるところまで来ている。それから、留守宅の安全確認などセキュリティの分野でもサービス提供できるでしょう。
ただし、これらのサービスをすべてレジカウンターでこなせるわけはありません。すると、「Famiポート」のような高速大容量のマルチメディア端末が必要になる。これには350億円投資していますが、こうした投資が中小チェーンにできるかというと厳しい。そういった点でも、中小チェーンの再編は避けられないと思いますよ。
うえだ・じゅんじ
1946年生まれ。山形大学文理学部卒。70年伊藤忠商事入社。97年プリマハム取締役。99年CVS事業部長を経て2002年3月よりファミリーマート社長。
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