株式投資で勝ちたいなら、改めて業績を見よ かつてない大きさの変動幅、「犯人」は誰だ?

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日経平均株価の変動幅が拡大している。1日の値動きの幅(高値と安値の差)を見ると、1~2月の変動幅は1日平均で427円。2015年の222円、2014年の169円に比べると、1日の値動きは激しく、特に今年は2月15日911円、1月29日872円、2月10日733円も動いた。

ジェットコースター相場の秘密

これほどまでに相場が乱高下するようになった理由の一つは、為替相場の大きな変動がある。ドル円相場は年初から2カ月もたたないうちに10円以上も動いており、すでに昨年1年間の変動幅を超えている。自動車や電気機器など輸出関連の大型銘柄には円安メリット=円高デメリットを受ける会社が多いため、ドル円相場が大きく動くと、日経平均の値幅も大きくなる傾向がある。

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前述した値幅の大きい日付を順に見ていくと、2月15日は一時1㌦=110円をつけるなど進行していた円高が114円台後半まで戻った。円高ドル安に一服感が出たこともあり株価が上昇。また1月29日は、日本銀行がマイナス金利導入を決定した日。円は年初来安値の1㌦=121円台まで急落、それに伴って日経平均株価も上昇した。

ブル型投資信託など先物取引やオプション取引を利用したファンドが規模を急拡大したことも、日経平均の変動を広げている。ブル型ファンドは日経平均などの指標をターゲットとし、指標の値動きの2~3倍の投資成果を目指したファンドだ。先物が買われる(売られる)ことで、先物主導で現物にも売り・買いが入り、変動幅が大きくなる。

犯人は「日経平均リンク債」

ブル型ファンドと同様に、日経平均リンク債も先物の売りを広げる要因になっている。日経平均リンク債は、設定された期間中に日経平均が一定以上に上昇、下落しなければ、3%や5%などの投資利回りが得られる商品だ。ただ日経平均が、「ノックイン価格」といわれる下限値まで下がると、利回りはなくなり単に日経平均に連動することを目指した商品に代わる。

このノックイン価格に向けて先物の売りが仕掛けられることが多い。2月12日に日経平均が一気に1万5000円を割ったのも、1万5000~1万6000円にノックイン価格が設定されたリンク債が多く、先物の売りが多く出たためとの見方がある。

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