日新化成工業の「動物園経営」がユニークだ 社長は蜜蜂、社員はコンドルやポニーに

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「勝ちに不思議あり、負けに不思議なし、と言いますよね。勝ち組企業に“不思議”があるなら、それを積極的に取り込もうやないか、ということです」

動物名がにぎやかに飛び交う不思議な職場から、発泡スチロールやSP(セールス・プロモーション)商品のアイデアが生まれています。空気を抜くとそのままの形が維持される「不思議な形状記憶マット」、ドーナツ型円座の逆発想で患部をやさしく抑える「痔の患者専用クッション」などなど……。楽しい職場から自由な発想が生まれ、明るいビジネスが次々と展開しています。

社長自ら模型を作って説明

片岡社長自ら作った「埋設管告知ブロック」の模型

そして今、片岡社長が力を入れているのが、ガス用PE(ポリエチレン)管の弱点を補う発泡スチロール製ブロックの普及です。従来のガス管は鋳物製であったため、阪神・淡路大震災の時には多くの破断被害に見舞われ、その復旧にも多大な時間を要しました。以降、柔軟性に富むPE管が普及することとなります。しかしこのPE管は、ツルハシやバックホーといった建機で容易に穴が空いてしまい、音がしないままガス漏れという2次的な事故を招きがちです。

そこで土中埋設PE管と地表層部までの土砂を発泡スチロール製ブロックに置き換えます。すると、表層のコンクリートやアスファルトを薄く削った段階で、その下に埋設管のあることを告知する白い発泡スチロールが現れ、警告するというものです。名付けて「埋設管告知ブロック」。

言葉ではわかりにくいので、片岡社長自ら、模型を作りました。この模型で、これからガス会社に強力に訴えていくつもりです。自由な発想が大きなビジネスに発展していくよう、ぜひ頑張ってもらいたいものです。

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