日本ハム「新球場」、完成を阻む数々の難問

JR新駅、用地買収、建設資金など課題山積

北広島市は敷地のほぼ半分強を公園区域、半分弱を非公園区域に指定、暫定的ではあるが、公園区域にスタジアム、屋外野球場、アスレチック施設、キャンプ場など、非公園区域にはホテルや商業施設、住宅、オフィス、医療施設、教育施設などが建設されることを想定している。

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非公園区域に建設が予定されているホテルや商業施設の誘致は、市ではなく球団もしくは準備会社が行っている。非公園区域については、市は土地の賃料も徴収するし、固定資産税・都市計画税も減免せずに普通に徴収することを表明している。

親会社・日本ハム広報によれば、現時点では非公園区域に進出するパートナーに、新会社にも出資してもらうのかどうか、また出資してもらった場合には、配当などの形で報いるのかどうかも検討中だという。交渉中のパートナー候補企業の具体名も交渉状況も当然非公開である。

日本ハム株主にどう説明するのか

さらに、日本ハムが今年5月に開示した2021年3月期までの中期経営計画には、総額で2100億円の設備投資計画が盛り込まれているが、この中にボールパーク関連の予算は1円も入っていない。今回の発表を受け、設備投資計画を変更し、ボールパーク関連予算を盛り込む予定があるのかどうかも問い合わせたが、「現時点では変更する予定はない」という。

11月6日には中計の進捗状況を公表。その中に、「新球場建設投資の発生で約150億円を見込むが、総額は計画内に収める」という記載があるが、400億円に関する記載はない。日本ハムグループは出資分と融資分を合わせた、合計550億円の投資を、食品製造とは無縁の不動産開発事業に投じることになる。

この金額は利益剰余金の約18%、中計3年間の設備投資額の4分の1に匹敵する金額であり、同社にとって少額投資の範疇とは言いがたい。現状の課題も含め、日本ハムは自らの株主に対し、説明する義務があるはずだ。

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