続いて乗換案内アプリに話題を移す。紙の時刻表同様、乗換案内アプリについてもその長所を2人に尋ねた。A氏は「出発地・目的地だけ指定すれば最適なルートが出る」、またK氏は「検索した日(土休日か平日か)のダイヤでルートが示されるので読み間違いなどが発生しない」といった点をあげた。
また、A氏はルートと同時に運賃が記載されていることもあげていた。首都圏では目的地まで、所用時間がほぼ同じルートが複数あったりする。ただ、ルートによっては1つの会社の路線だけを使うものと、複数の会社に跨るものとがあり、それによって結構運賃が違ってくる。時間と運賃の兼ね合いを鑑みたいときに、両方を一度に求められる乗換案内は本当に便利で「ありがたい」としか申し上げようがない。
ちなみにK氏の述べた「検索した日(土休日か平日か)のダイヤでルートが示されるので読み間違いなどが発生しない」というのは、紙の時刻表に携わっていた人らしい意見だ。紙の時刻表だと「土休日運転」あるいは「土休日運休」と書かれている列車がある。時刻表を使う側が「今日は平日だからこっちの時間で列車が走るんだな」と調べなくてはいけないということである。乗換案内アプリだと、そもそもその日に走らない列車は出てこない。
近郊の「網羅性」はアプリに軍配
さらにK氏は「時刻表に載っていない近郊区間の電車や私鉄の電車が細かくわかること」も挙げていた。
山手線や中央線のような近郊区間等の時刻については初電と終電しか紙の時刻表には乗っておらず(『東京時刻表』には首都圏100キロエリアの全時刻が掲載されているが、それはさておき)、紙の時刻表の長所である「網羅性」に欠けていたりする。逆説的だが、近郊区間の「網羅性」は乗換案内アプリのほうに軍配が上がってしまう。
紙の時刻表同様に乗換案内アプリの短所についても尋ねてみた。A氏は、さすが乗換案内の中の人らしく、「ネットに繋がなければいけない(データごとインストールするスタンドアロン版のものでない限り)」、「前後の列車(運転間隔など)について調べるのに、最低でもワンアクション必要、カスタマイズを効かせた検索には向かない」と答えた。
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