悲観視されるNEC、中途半端なリストラで市場の懸念ぬぐえず

悲観視されるNEC、中途半端なリストラで市場の懸念ぬぐえず

NECは8月28日、7月に募集した希望退職への応募が2393人だったと発表した。内訳は人事や総務などの本社スタッフが1940人、携帯電話部門が300人、残りはサーバーなどのプラットフォーム部門となる。通常の退職金に加えて最大34カ月分の加算金が支払われる条件に、会社が想定していた2000人を上回った。

1月末に1万人の人員削減計画を発表したNEC。すでに海外の工場を中心に3000人を減らしたほか、派遣社員5000人の削減も進めている。今回の希望退職により、人員削減計画を達成したことになる。2009年にも1万5000人の人員削減を行っているが、このときは海外子会社社員が中心。本社スタッフの大幅削減となる今回、危機はより深刻といえる。

大手電機で年度初めに市場関係者が経営を案じていたのはNECだった。7月に100円を割り込んだ株価は現在も110円程度。企業の信用リスクを表すCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)は5月下旬までシャープを上回っていた。8月末も約600ベーシスポイントと、1500ベーシスポイントのシャープよりマシだが、520ベーシスポイントの東京電力より悪い水準だ。

中途半端なリストラ

とはいえ、NECはそこまで危機的状況には見えない。2期連続の最終赤字とはいえ、営業黒字は確保した。自己資本比率25%は高くないが、そこまで低くない。00年度に5兆4000億円を超えた売上高は約3兆円と激減しているが、半導体やパソコンなど不採算事業を切り離してきた結果だ。

ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • ゴルフとおカネの切っても切れない関係
  • 日本野球の今そこにある危機
  • 意外と知らない「暮らしの水」ウソ?ホント?
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本初、「工場を持たない」EVメーカー誕生の衝撃
日本初、「工場を持たない」EVメーカー誕生の衝撃
面接や説明会で採用者が嫌う「9つのNG質問」
面接や説明会で採用者が嫌う「9つのNG質問」
海外マネー流入!外国人に買われた日本企業20社
海外マネー流入!外国人に買われた日本企業20社
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
生前贈与がダメになる<br>相続の新常識

相続をめぐる環境が激変しています。年110万円まで非課税だった生前贈与が税制改正により認められなくなる可能性も。本特集では相続の基本から、よくあるトラブルと解消法、最新路線価に基づく相続税額、さらに生前贈与の将来動向まで取り上げました。

東洋経済education×ICT