シャープ支援で、産業革新機構が家電再編案 東芝の家電事業と統合させる案が軸

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 12月18日、経営再建中のシャープの支援策として、産業革新機構が、液晶事業だけでなく、家電や複写機、電子部品の各事業も他社と統合させる案を検討していることがわかった。写真は都内の駅に描かれていたシャープロゴ。 昨年2月撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino )

[東京 18日 ロイター] - 経営再建中のシャープ<6753.T>の支援策として、産業革新機構が、液晶事業だけでなく、家電や複写機、電子部品の各事業も他社と統合させる案を検討していることがわかった。家電は、東芝<6502.T>の事業と統合させる案を軸として、他社にも参加を呼び掛けている。複数の関係筋が明らかにした。

シャープが分社化する液晶事業への出資は、主力取引銀行が早期実現を求めている。革新機構との協議では、シャープが液晶事業を分離して、ジャパンディスプレイ<6740.T>と統合する構想を進めている。

これに加えて革新機構は、シャープに残される家電、複写機、電子部品、太陽電池など各事業も他社と統合させる再編案も検討。ただ、シャープ支援で液晶以外の再編にも踏み込めば、主力行が求める来年3月までの期限に間に合わない恐れがあるため、液晶分離を先行させる案も協議しているという。

革新機構は22日に投資委員会を開く予定。シャープと主力銀行、革新機構は、出資スキームの取りまとめ作業を進めているが、関係者によると、年明けに大筋合意する方向で協議している。

シャープ支援をめぐっては、台湾の鴻海精密工業<2317.TW>も今月11日までに、買収を含む複数案を提示していた。

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