原油相場は2016年1月が重要な転換点になる イエレンFRB議長と日銀総裁の会見に要注目

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これも過去の変動期間を参考にヒントを見出すことができます。

実は原油相場は、2008年7月高値(147.27ドル)と2008年12月安値(32.40ドル)を中心に左右対称の期間で主要な高値と安値を形成してきました。

たとえば、2001年11月安値~2008年7月高値までの81カ月に対して、2008年7月高値~今年3月に付けた主要な安値(42.85ドル)までが81カ月でした。2001年11月安値~2008年7月高値までの81カ月に対し、2008年12月安値~今年の 8月安値(37.75ドル)までが81カ月でした。

次の重要なタイミングは2016年1月

次の重要なタイミングは、2001年11月安値~2008年12月までの86カ月に対し、2008年12月から86カ月目となる2016年1月です。今年の3月安値~8月安値までに要した5カ月後の次のサイクルでもあるため、グラフ上でたとえると、横軸の時間は1月、縦軸の価格は30ドルを割れた局面から、何かが少しずつ変わっていくのかもしれません。

商品市況全般を含め、株式、為替、債券市場なども分岐点に近い動きをするのではないでしょうか。

東野 幸利 国際テクニカルアナリスト

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ひがしの ゆきとし / Yukitoshi Higashino

DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部長。証券会社情報部、大手信託銀行トレーダー、大手銀行などの勤務を経て2006年に入社。マーケット分析やデリバティブ市場のコンテンツを担当。IFTA国際検定テクニカルアナリスト(MFTA)、国際テクニカルアナリスト連盟(IFTA)教育委員、日本テクニカルアナリスト協会理事なども務める。
 

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