ユニクロ、期待の新商材で「ありえない」失態 ギフトカードはいつ販売できるのか

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この一件で、問題を起こしたギフトカードの運営委託会社であるJCBは、ファーストリテイリング柳井正会長兼社長の逆鱗に触れたのではないかという話がまことしやかに話されているようです。「今後の運営がJCBとは切り替えられたうえで、再度、発売を探るシナリオもある」とユニクロ関係者はささやいています。

とはいえ、私と同じように11月27日(金)のチラシを見てユニクロの店頭に行った人は少なくなかったでしょう。ちょうど給料日直後の週末だったということもあります。実は先にホームページ上でお詫びが出ていたことに気づいた人なんて、ほとんどいないはず。チラシで大々的に発売を宣言しておきながら、その新商材が店頭に行ってみて買えなかったのです。

事情はどうあれ、これはチラシを見て、ユニクロギフトカードに期待して店頭に訪れた消費者からみると「ありえない」失態です。筆者の知人で、とある小売業のクレーム対応部署に籍を置く人物から言わせると、「チラシ広告を見て店頭まで足を運んでいただいたのに、『発売中止』とあっては、交通費の負担を迫られても仕方のない事故」という参考意見もあるくらいです。

ユニクロに落ち度はなかったか

ユニクロ本部としては、満を持してこのギフトカードの投入計画を練り上げたはずです。発売直前のタイミングになって日経新聞にすっぱ抜かれこそしたものの、基本的には秘密裏にコトを進めて一気に実行しようと動いていたように見えます。

ただ、ギフトカードの運営会社から製造上の不備を知らされたタイミングでは、もうチラシが刷り上がっていたのですから、発売に向けた段取りとして、勇み足の部分はなかったでしょうか。不手際を起こした運営カード会社との間での情報交換やスケジュール調整などの部分で詰めの甘さ、落ち度がユニクロ側に一切無かったとも言い切れないと思うのは、筆者だけではないはずです。

大ナギ 勝 ムービングオフィス代表

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おおなぎ まさる / Onagi Masaru

(株)ムービングオフィス代表取締役、一般財団法人ニッセンケン品質評価センター アドバイザー。杉野服飾大学非常勤講師。青山学院大学法学部卒業後、高級婦人服ブランドを日本一売る(株)レリアンに入社。営業部、企画部、バイヤー兼MDを経て、宣伝部へ。女優・天海祐希さんを起用した、同社では30年ぶりのTVCMでは制作担当責任者として、企業ブランドを新たに確立。その後、システム情報部の責任者も務める。2013年独立。著書として「商品よりも『あと味』を先に売りなさい」(日本実業之出版社)がある。http://www.movingoffice.jp/

 

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