多くのベルギーの若者が「戦闘員」になる理由 「イスラム国」への参加は人口比で欧州最多

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「母親はひどくショックを受けていた。数カ月経った今でも外出しようとしない」と、彼の家族を知る地元女性はロイターに語った。ちょうど警察が13日に発生したパリ同時攻撃の重要な容疑者であるサラ・アブデスラムを追ってブリュッセルの捜索を進めていた。

「彼は友人に会いに行くと言っていた。次に家族が気づいた時には、シリアから電話をかけていた」と彼女は語る。彼の家族はロイターの取材に応じなかった。

モレンベーク出身者が次々にシリアへ

ベン・ラービとともにシリアに向かったのが、やはりモレンベーク出身で、パリ同時攻撃の首謀者の容疑を受け、先週フランス警察に殺されたアブデルハミド・アバウド容疑者である。

彼らはインターネットに複数の動画を投稿していた。血なまぐさいものもあれば、滑稽なものもある。

ベルギーのメディアによるインタビューによれば、アバウド容疑者の家族も彼がシリアに向かったことでショックを受けていた。28歳の同容疑者は「観光テロリスト」と自称していたという。当局は、彼が他のモレンベーク出身者を暴力行為に誘ったと考えている。

「シリア問題が私たちを打ち砕いてしまった。家族は打ちひしがれて私たちのもとを訪れている」とモレンベークに22カ所あるモスクの協議会を率いるJamal Habbachich氏は語る。

若者の過激化対策として今年モレンベーク区に新たに設立された機関で働くオリビエ・ファンデルハーゲン氏によれば、家族たちはこれまでムスリムの慣習にほとんど関心を持ってこなかった。彼らの息子たちが親族に対して信仰の浅さを非難するようになって初めてその変化に気づく例が多いという。

「そこまで来ると、もう過激化の最終段階に入っている。そのときになってようやく家族が問題に気づくというのがよくあるパターンだ。たいていの場合、ほぼ手遅れだが」と同氏は言う。

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