「寄生虫は検出されず」「国家食品安全基準にも適合」… 中国スシローで起きた《マグロ異物騒動》の顛末
スシローが中国本土に進出したのは2021年。最初の店舗は広東省・広州市にオープンした。そこからわずか4年ほどで急成長を遂げ、25年末時点の中華圏の店舗数は171店に達する(そのうち、中国大陸の店舗数は約44%だという)。店舗には大行列ができることもあるようだ。
順調な成長の一方で、その人気の陰には課題も残る。
26年1月から3月までの間、中国の消費者苦情プラットフォーム「黒猫投诉」には、スシローに関する苦情が18件寄せられたようだ。内容は下痢などの体調不良や食器への異物混入だった。
中国社会は食品安全問題に“慣れてしまっている”
ここで、中国と日本の食品安全に対する違いを紹介しよう。
日本企業では、食品安全に問題が生じた場合、営業停止や責任者の謝罪が一般的とされる。だが中国では事情が異なる。問題が指摘されても店舗は営業を続け、行政処分も出ないこともある。
背景には、食品の安全問題が相次いで発生し、人々の間では心理的な「慣れ」が生じつつあることが挙げられる。なにか大きな問題が起こると食品安全への関心は一時的に高まるが、時間が経つにつれて記憶は薄れていく傾向がある。
もっとも、近年は規制強化により状況は改善しつつある。毎年3月15日の「世界消費者権利デー」には、テレビ番組を通じて違法な肉加工や不適切な添加物使用などが繰り返し伝えられている。
ただ、それでもなお、食品安全は社会の重要課題であり続けている。



















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