「寄生虫は検出されず」「国家食品安全基準にも適合」… 中国スシローで起きた《マグロ異物騒動》の顛末
現時点で、問題となった刺身の産地について公式発表はない。中国メディアによれば、現地の日系寿司店で使用される刺身は主に中国国内で調達され、日本からの輸入は限定的とみられる。
近年、この傾向はいっそう強まっていると考えられる。23年8月以降、中国が日本産水産物の輸入を停止したことを受け、業界全体で国産食材への転換が進んだからだ。加えてコスト面の制約から、日本から鮮魚を継続的に空輸するケースは多くない。
日系寿司店には、火を通した料理がたくさんある
ところで、中国の日系寿司店では、刺身や寿司に加えて温かい料理がきわめて充実している。これは日本の回転寿司以上に顕著な特徴だ。
背景には、生食に慎重な消費者が一定数存在し、加熱料理への需要が高いという事情がある。そのため多くの店では、揚げ物や焼き物、麺類まで幅広くそろえ、天ぷらや唐揚げ、焼き鳥、うどん、ラーメン、丼ものが並ぶことも珍しくない。もはや寿司店というより、日本の定食屋に近い総合的なメニュー構成だ。
重慶市のスシロー店舗で提供されているメニュー(写真:取材協力者提供)
また、ファミリー層やグループ客が多い中国では、「寿司だけでは食事として物足りない」と感じる人も少なくない。主食やボリュームのある温かい料理が求められるのはそのためで、店舗側も客単価を上げる戦略としてサイドメニューの充実に力を入れている。刺身が食べられない人でも、寿司屋に行ってしっかり満腹になれる。
さらに、“現地化”も重要な要素だ。甘辛い味付けやスパイシーなアレンジなど中国人の嗜好に合わせた工夫が加えられ、チーズを使った創作寿司や串焼き風のメニューなど、日本ではあまり見られない料理が人気を集めている。



















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