トヨタの株主総会、昨年より出席者は上回るが時間は30分早く順調に終了
トヨタ自動車の株主総会が6月15日10時から愛知県豊田市の本社で開催された。総会には昨年の3004人を大きく上回る3860人の株主が参加。同社に対する関心の高さをうかがわせた。
「みなさんおはようございます」という豊田章男社長のあいさつでスタートし、2012年3月期の業績説明の後、株主からの質疑応答を経て、剰余金処分、取締役選任、役員報酬といった議案も滞りなく可決された。終了時間は11時45分。昨年よりも30分弱早く終わった。
株主との質疑応答で真っ先に出されたのは、豊田社長がかねてから表明している「国内300万台の生産体制維持」についての質問。同社からは、国内で生産した300万台は、国内・海外で150万台ずつ販売するが、それには国内市場の活性化が不可欠であるという見通しが示された。
現在の為替相場についての質問も出され、「社内の想定レートは1ドル80円であり、現在の為替相場はやや厳しい。地道な収益改善策と現地生産の比率を高めることで乗り切りたい」という説明がなされた。
「北米ではドイツ車、韓国車はユーロ安、ウオン安を追い風に販売を伸ばしている。政府、日銀に対しては米国や欧州がやっているようなしっかりとした為替対策をとってほしいと公の場や渉外ルートを通じて行っていく」(小澤哲副社長)。
そのほかのおもな質疑応答の内容は以下のとおり。
Q:自家発電の割合は?
現在20%。これを30%まで増強したい。今年の夏については心配していない。
Q:CMの内容がよくわからない。
信長と秀吉が東北をドライブするのは、東北のみなさんとともに進みたいというメッセージ。ドラえもんは若い人に免許をとってほしいという願いを込めた。「リボーン」はお客様への来場促進が狙いだ。
Q:取締役に女性や外国人を入れるべきでは?
現場主義を実践していただける人なら社内、社外を問わず入っていただく。なお女性については和気洋子氏に社外監査役になっていただいている。
(大坂直樹 =東洋経済オンライン)
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