日立、まだ知られていない「鉄道DX」日本国内の実態 業界共通の悩み「人手不足」本当に改善できるか
南栗橋工場で車両検査を行う東武インターテックの担当者に「データを見て意外に感じたことはあるか」と尋ねたところ、「新しい車両のほうが作業は楽だと思っていたが、作業時間を測ったら新しい車両でもそれなりの時間がかかっていることがわかった」という。
自動検査機能が搭載されている最近の車種は、打音、漏気、耐圧など試験の工数は減っているものの、実際には通電後の機能確認などで作業員の拘束時間が増えていたのだ。また、古い車両のほうが慣れれば作業時間が減る、ということもわかってきた。
続いて、車両検査の自動化の取り組み状況についても聞いた。車両の状態をリアルタイムで把握できる「車両オンラインモニタリングシステム」と車両外観の異常を自動検知できる「車両外観モニタリングシステム」で構成され、前者はRemoteも活用しながら、日立と取得データの分析を進めており、今後ダイヤの最適化、省エネ運転、車両CBMなどにつなげる。
外観・機能検査が「在宅」で可能に?
後者は、これまで目視で行っていた車両の屋根や床下などの点検を自動化するというものだ。
例えば屋根上機器の外観検査、機能確認、交換作業は電車が車両基地に戻ってきたタイミングで人が行っている。しかし、車両基地に定点カメラを設置し、入庫・出庫のタイミングで車両の屋根上を撮影するなどの自動化を行い、さらにモニタリングシステムを活用することで、外観検査と機能確認は遠隔で、極端に言えば在宅勤務でも可能となる。
こうした検査は夜間、さらにいえば終電後に行われることもあるが、このシステムを使えば夜間に行う必要はない。交換作業もなるべく昼間にスライドすることを検討する。「泊まり勤務者はゼロにはできないが、10人から8人、さらに5人に減らすなどして少しでも日勤にシフトできれば、多様な働き方に対応できる」。さらにデータが積み重なれば、AIによる自動判定も可能になるだろう。


















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