「欧米に留学したいけど高すぎる…」→値段だけじゃない、日本人が《マレーシア》を目指す"納得の理由" 現地で見えた「コスパ留学」の正体とは

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Wai氏との対話で印象的だったのは、彼女の視点が語学という枠を大きく超え、マレーシアという国がいかにして世界の若者のキャリア形成に貢献できるかという点に置かれていることでした。

ウーロンゴン大学(UOW Malaysia)やテイラーズ大学(Taylor's University)、モナシュ大学(Monash University)などの大学はいずれも、卒業後の就業力(Employability)を強く意識したカリキュラムを組んでいます。

筑波大学マレーシア校の独自性

そして今、マレーシア留学の形態をさらに進化させる大きな波が起きています。2024年、クアラルンプールに開校した筑波大学マレーシア校です。マレーシア政府からの要請で設立され、日本の国立大学が学位を授与する初の海外分校として注目を集めています。

同大学の学際サイエンス・デザイン専門学群で教鞭を執る筑波大学・医学医療系の西村健教授は、この新機軸の教育について次のように語ります。

「私たちの最大の特徴は、『文理融合』のカリキュラムです。入学時点では専門を細かく決めず、文系・理系といった枠組みもありません。学生たちはまず、データサイエンスや環境問題、社会課題といった『グローバルイシュー』に向き合うための基礎を徹底的に学びます」

ユニークなのは、PBL(課題解決型学習)を中心とした実践的な授業スタイルです。

「例えば、工学の知識を生かしたブレーキシステムの設計や、社会課題を解決するためのアプリ開発など、具体的なプロジェクトにチームで取り組みます。単に英語で知識を学ぶのではなく、マレーシアという多文化の現場で、科学的・論理的な思考を武器にどう解決策をデザインするか。そのプロセスこそが、この大学の核心です」(西村教授)

またマレーシアの大学が日本国内でプログラムを提供する動きもすでに始まっています。

代表格が、UCSI大学日本校が開講した基礎教育課程ファンデーション・イン・アーツのような、渡航前に国内で準備を整えるハイブリッド型の選択肢です。UCSI JAPANの学長を務める大塚庸平氏は、日本で準備することの優位性を2つのポイントで指摘します。

まずは、英語力へのハードルです。「日本校であれば英検2級程度の学力からスタートでき、IELTSなどの公式スコアが手元になくても、段階的に大学レベルの英語力を引き上げることができます」。

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