「借金」が増えるほど私たちは豊かになるという逆説 コロナ禍で見えた資本主義の「不都合な真実」と「負債の経済学」

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企業の財務状況を把握するには、資産と負債を相互に比較しなければならない。

ここ数十年でマネーと負債が天文学的な膨張を見た背景には、資産の成長がマネーと負債の両方を上回るスピードで進んでいたという事実がある。

一国の経済統計とは、究極的には当該国の個人、企業、機関の財務情報をすべて足し合わせた数字の総計にほかならない。

こうした会計的な手法を用いてデータを分析すると、従来の経済学が想定してきた「自然な均衡状態」とは全く異なる経済の実像が見えてくる。

負債、マネー、資産のシステムには静止状態など存在せず、絶え間なき変化と膨張を必要としているのだ。

未来を予見する最強の武器「負債の経済学」

「負債の経済学」という視座から経済を眺めると、いくつかの重要な事実が浮かび上がる。まず、マネーそれ自体が負債から生まれるということだ。

つまり、経済成長を実現するためには、新たなマネー、すなわち新たな負債が生み出され続けなければならない。

また、債務総額の増加は、家計や国家の資産増をもたらす一方で、深刻な格差拡大を伴う。

中低所得世帯が債務負担をいびつに担う一方で、資産の恩恵は一部に集中するため、債務を基盤とする現在の経済制度においては、抜本的な対抗措置を講じない限り格差の拡大は回避しえない。

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