【君たちは戦後初めて銃をとる世代になるかもしれない】丹羽宇一郎氏がZ世代に託した最後のメッセージ

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そうです。闇の中の唯一の光は、若いみなさんです。光源はみなさん自身の他にはありません。

日本が歩む道は、未来を生きる若い人が決めること

未来の日本がどのような道を歩むにしろ、その前提として世界が平和でなければなりません。若い人が世界をステージに行動するには、世界が平和であることが必要です。世界の平和のためには、まず私たち日本人が平和を守り、平和を大事にすることから始めなければならないと思います。

そのためには、不愉快な平和にも耐える強靭さも持ってほしいと思います。平和な世界のための強さとは、力の強さではなく、精神の強さではないでしょうか。

かつて旧軍部は精神力を力説し、それに呼応して強硬派の論客たちも日本精神を自画自賛し、その発揚を喧伝していました。今日でもそうした主張は見られます。

しかし、著しい人口減少と経済が後退している日本に、他国と戦争するだけの体力はあるのでしょうか。そのとき、銃をとって闘うのは誰でしょうか。国際問題を力対力で相手をねじ伏せて解決しようとすれば、戦いは長引き夥しい犠牲を出すことになります。そのような姿勢は果たして日本に適しているのでしょうか。

未来の日本を導く人の精神の強さとは、夜郎自大(やろうじだい)でもない、自己欺瞞に満ちた精神力でもない、平和な未来を築くための忍耐力です。私たちの忍耐は、戦災の惨禍や窮乏、戦場の飢えに耐える忍耐ではなく、戦争をしない忍耐です。

これからの日本がどういう道を歩むのか。それは、これからの未来を生きる若い人が決めるべきことです。願わくば、日本人と世界の人々が平和に幸福を追求できる世界であってほしい。しかし、それも未来を生きる若い人が決めることです。

世界は大きく動いています。すでに若い人を中心に、多くの人が世界と直接つながる手段を持っています。世界とつながることのできる人は、世界を現地の視界で見るべきです。そこには必ず先入観を超える景色が広がっています。

世界が見えれば行くべき道も見えてくるはずです。

丹羽 宇一郎 日本中国友好協会名誉会長

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にわ ういちろう / Uichiro Niwa

1939年愛知県生まれ。名古屋大学法学部を卒業後、伊藤忠商事に入社。1998年に社長に就任。1999年に約4000億円の不良資産を一括処理し、翌年度の決算で同社史上最高益(当時)を記録。2004年に会長に就任。内閣府経済財政諮問会議議員、日本郵政取締役、国際連合世界食糧計画(WFP)協会会長などを歴任し、2010年に民間出身では初の中国大使に就任。現在、公益社団法人日本中国友好協会名誉会長。著書に、『人は仕事で磨かれる』(文藝春秋)、『新装版 丹羽宇一郎 戦争の大問題』『丹羽宇一郎 習近平の大問題』『丹羽宇一郎 令和日本の大問題』(いずれも東洋経済新報社)、『人間の器』(幻冬舎)、『老いた今だから』(講談社)など多数。

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