【君たちは戦後初めて銃をとる世代になるかもしれない】丹羽宇一郎氏がZ世代に託した最後のメッセージ

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一方、世界で国民皆兵制を軍隊編成の基本にしている国は、依然として少なからず存在します。隣国の韓国、北朝鮮や渦中のイスラエル、ウクライナもそうですし、台湾は徴兵制を復活させました。

現在のアメリカと欧州は志願兵制がほとんどですが、ドイツ、フランス、イギリスでは徴兵制復活の議論が起きています。日本と同様、長年にわたり平和を維持している北欧4カ国は以前から徴兵制を敷いていました。中国も事実上は志願兵制ですが建前としては国民皆兵制です。国民皆兵制の国では、戦争になれば一般市民も兵士として招集され、プロに混じって銃をとり戦うことになります。

欧州諸国もアメリカも志願兵制ですので、原則、戦闘を行うのはプロの軍人です。アメリカはイラク戦争でも志願兵だけで戦っていました。しかしそのアメリカも、ご存知のとおりベトナム戦争までは徴兵制を採っていました。第二次世界大戦のときも朝鮮戦争のときも徴兵制でしたので、歌手やスポーツ選手などの有名人も兵士として戦闘に参加しています。欧州でも、徴兵制から志願兵制に移ったのは最近のことです。

銃をとるのは、その時代に生まれた若者たち

日本が戦争をする国になったとき、志願兵制を採用するか、徴兵制を採用するかはいまのところわかりません。現在の日本人の多くは、日本が戦争になれば戦うのは自衛隊で、自衛隊員でない人は銃後にいると考えているようですが、日本が戦争をする国になって、実際に戦争が起きたとき現行の制度のままというのは考えにくいことです。

日本が他国を攻撃するような国となったときには、現在の自衛隊の人員や装備では絶対的に不足で、大規模な増員と装備の増強が必要となります。このとき動員されるのが国民であることは間違いありません。

アメリカや欧州諸国のような先進国で、軍事的にも力のある国が徴兵制から志願兵制へ切り替えたのは、兵器システムの高度化のみならず、ソ連崩壊後の世界でNATOの脅威となる相手がいなくなったことも大きいように思います。つまり、脅威となる敵国がいなくなったので、軍事にかけていた人的・物的資源を減らしたと言えます。

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