【君たちは戦後初めて銃をとる世代になるかもしれない】丹羽宇一郎氏がZ世代に託した最後のメッセージ

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しかし、アメリカや欧州でも、もしこれから先、自国が危機となるような戦争になったときには、再び国を守るのは国民の義務だと、国民皆兵制・徴兵制へ舵を切ることは十分あり得ることです。

軍事的に弱い国を相手に、余裕のある戦争をしているうちは志願兵だけでよくても、いよいよ余裕がなくなってきたときには、国民総動員ということが起きるのではないでしょうか。

そのとき、兵士となって銃をとるのは、不運にもその時代に生まれ合わせた世代ということになります。未来の日本が戦争に突入し、危急存亡の事態となったときも同じことが起きるでしょう。日本がこのまま戦争に近づき続けていけば、その不運な人は、Z世代の若い人たちか、その子供たちかもしれません。

日本は決断と覚悟が求められる時期

世界から戦争がなくならない限り、日本も戦争しないという保証はありません。世界では常にどこかで戦争が起きています。東アジアも安全ではないことは周知のとおりです。

日本の平和をどう守るのか。戦争をして守るのか、戦争することなく外交交渉とさまざまな分野の話し合いで守るのか。いずれを選択するにせよ、私たちはこれからも争いの絶えない世界で、生きていかなくてはならないことを肝に銘じておかないといけません。

私は戦争のなくならない世界で、日本が戦争をしない道を選択することは、けっして不可能でもなければ非現実的な夢物語でもないと考えています。ただし間違いなく困難な道です。戦争をしない道を選ぶことも、覚悟を持って臨まなければなりません。

無論、武力を強化して力で平和を維持する道も、もう1つの選択肢です。この道を選んでも、日本は重い負担を背負うことになります。単に強がっているだけでは蟷螂の斧(とうろうのおの)ほどの力もありません。

そろそろ日本は決断と覚悟が求められる時期と思います。

戦争をしない道を選ぶにせよ、力対力の戦争をする道を進むにせよ、タイムリミットは迫ってきています。若いみなさんは、どちらの道を行くことになるのでしょうか。

戦争のない世界が明るい未来とするならば、現在の私たちの行く手には暗黒の世界が広がっているようにしか見えません。しかし、絶望だけのこれからではありません。私たちの世界には仄かな希望の光は確実にあります。

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