「1日1万5000歩でも足が死なない」「もうほかの革靴が履けない!」ロケ地巡りで歩き倒す筆者が惚れた、小さな革靴工場が作る《最強の革靴》の正体

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また、革は人間と同じように個体差がある。同じ牛の革であっても、部位によって繊維の密度や油分の含有量が異なり、硬さや伸び方に差が出る。それぞれに長所と短所があり、その「クセ」を理解したうえで付き合うことが、革製品と長く付き合うコツであり楽しみなのだろう。

さらに、靴を長持ちさせるうえで欠かせないのがローテーションだ。毎日同じ一足を履き続けると、湿気が抜けきらないまま次の着用を迎え、劣化が早まる。使用頻度にもよるが、一般的には2〜3足で回すのが理想とされる。

革靴3足
筆者自身も現在、北嶋製靴の革靴3足でローテーションを組んでいる。履き替えながら休ませ、整えながら使う。その積み重ねが、結果として靴を長持ちさせ、結果的にはコストパフォーマンスも高めていると感じている(写真:筆者撮影)

「良い革靴」とは

プロの技術や考えに触れて感じたのは、「良い革靴」とは単に高級な靴や有名な靴のことではなく、「履く人の時間にきちんと寄り添ってくれる靴」なのだということだ。

北嶋製靴は、素材の選定、ミリ単位の調整、履き心地と耐久性の両立、そして修理まで含めた設計。その一つひとつに「売って終わり」ではない姿勢が一貫しており、「どうすれば履く人の時間を少しでも快適にできるか」を起点にものづくりと向き合い続けている。

良い靴とは、性能の高さだけでなく、こうしたプロフェッショナリズムの積み重ねによって支えられているのだと感じた。

なお、本記事では北嶋製靴が手がけるごく一般的な革靴を取り上げたが、実は主力商品は「ヒールアップシューズ」(シークレットシューズ)なのだという。後編では北嶋製靴が約50年前からいち早く取り組んで全国にファンを生んできたヒールアップシューズについて取り上げる。

後編:「身長を盛る靴」は、もう恥ずかしいものじゃない!…50年前からシークレットシューズに賭けた町工場が熱狂的ファンを生む理由
古関 和典 ロケ地研究家、コンテンツツーリズム研究家

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こせき かずのり / Kazunori Koseki

1973年神戸市生まれ、早稲田大学政治経済学部卒業後、旅行会社に入社。映画『のだめカンタービレ』のヨーロッパロケを担当して以降、社内でチームを立ち上げ、数多くの映画、テレビドラマ、アニメ等のコンテンツ制作の業務に携わる。2016年、TIFFCOMにおいて、『日経エンタテインメント!』と共催で「全国ロケ地セミナー」を開催し、その活動が同誌でも紹介される。2023年、法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了。

現在は業務の傍らでロケ地研究家として「ロケ地ラボ」を主宰し、各大学や地域での講演も行っている(2015年以降、内閣官房より「地域活性化伝道師」の委嘱を受け活動)。2021年、フジテレビ『超逆境クイズ!!99人の壁』に「ジャンル=ロケ地」でチャレンジャー出場、グランドスラム達成。コンテンツツーリズム学会理事。

ブログ:https://ameblo.jp/chiiki-media/

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