「1日1万5000歩でも足が死なない」「もうほかの革靴が履けない!」ロケ地巡りで歩き倒す筆者が惚れた、小さな革靴工場が作る《最強の革靴》の正体

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⑤革の風合いが美しい

最後に、素材である革選びも、革靴制作において重要なポイント。国産の牛革を用い、通常とは異なる改良を施したうえで使うことで、履きやすさと見た目の美しさの両方を実現しているそう。

職人
北嶋製靴では、革の伸びやツヤ、色合い、風合いを確認しながら、熟練した職人が1枚1枚丁寧に型を抜く。革が靴になった時に良い状態になるよう、革の細やかな違いを見極めながらの作業である(写真:北嶋製靴)
革漉き
革を薄くする「革漉き」をしている様子。これは、革と革を貼り合わせる時に段差をなくすための工程。細かな作業だが、縫製の生産性・履き心地を向上させるための重要な作業だという(写真:北嶋製靴)

また、北嶋製靴の職人は、通常は店頭での販売員が持つ資格であるシューフィッターの資格を取るための勉強や、レザーソムリエとしての知識も備えるなど、革の持つ魅力を最大限に引き出すための努力を行い、製品の企画に反映させているのだという。

革靴のお手入れは、人の肌と同じ!?

では、今手元にある革靴を長持ちさせるには、どのような手入れが必要なのか。この問いに対して、北嶋さんは「靴の手入れは人の肌と同じように考えてほしい」と話す。

革も人の肌と同じで、手をかけなければくすみ、乾燥し、傷んでいく。逆に、適切に手入れをすれば、見た目も保たれ、寿命も延びるという考え方だ。

北嶋製靴の「K1010」は、日常的に手入れをしない人でも比較的きれいな状態を保てるよう設計されているという。しかしそれでも、革製品特有の乾燥によるひび割れやシワ、さらには湿気によるカビのリスクは避けられない。

そこで北嶋氏が勧めるのが、「メイク落としと保湿」と同じ発想のケアである。まず古いクリームや汚れを落とし、シワの部分を軽く伸ばしながら油分を補給する。その後ブラッシングを行い、摩擦熱でクリームをなじませながら革全体に行き渡らせる。これによって、革の柔軟性と表情を保つことができるという。

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