ルンバのiRobot、中国企業傘下で再出発へ。創業者は「悲劇」、現CEO「過剰設計だった」
数字だけではない。順位も落ちた。IDCの調査によると、25年第2四半期のグローバルロボット掃除機市場で、iRobotはトップ5から脱落した。首位のRoborockが21.8%、Ecovacsが14.1%、Dreameが13.1%、Xiaomiが10.2%、Narwalが8.5%。上位5社はすべて中国メーカーが占める。
「悲劇」か「過剰設計」か
なぜここまで追い込まれたのか。
冒頭で紹介したアングル氏の声明で、批判の矛先が向いたのは規制当局だ。22年8月、AmazonはiRobotを約17億ドルで買収すると発表したが、EU規制当局の介入により24年1月に破談となった。アングル氏は「規制当局の反対が、先駆的なアメリカのロボット企業が世界規模で競争するための最も現実的な道を奪った」と指摘。LinkedInへの投稿では「イノベーションは、アイデアが間違っているときだけに失敗するのではありません。スケールするための道が断たれたときにも失敗します」と、より踏み込んだ見解を示している。24年にCEOを退任した同氏は現在、感情的知性を持つロボットを開発する新会社を立ち上げ、次の挑戦に向かっている。
一方、現CEOのゲイリー・コーエン氏は筆者の質問に対し、異なる見解を示した。チャプター11に至った敗因について「継続的な競争圧力、アメリカの貿易政策の変化、関税政策など、大きなマクロ経済的逆風に直面したことによる複合的な要因」と説明した。
アングル氏の「悲劇」発言への受け止めを問うと、こう答えた。
「コリン・アングルはこの会社の父であり、天才的な発明家です。Amazonとの契約破綻は会社にとって大きな痛手でした」
敬意を示しつつも、続けてこう述べた。
「しかし、コリンが長年にわたり認識していた問題が、現在の状況につながったことも事実です。私が就任した当時は、多額な固定費やマーケットの動きとは異なるやや『過剰設計』とも言える製品が散見されたのも事実です。さらに関税が課され、財務状況はさらに悪化してしまいました」



















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