50年ぶり復活「キングセイコー」が現代人に刺さったワケ 「グランドセイコー」と並ぶ2大ブランドへ、セイコーが仕掛けた再定義
筆者はバッグやアパレルブランドも取材するが、ファッションの世界では国産ブランドを支持する人も多く、昔に比べて“舶来志向”が薄れたと感じている。
「時計の世界はスイスブランドが評価されて現在も人気があります。セイコーはそれに伍する商品開発をするとともに、一方で共存共栄の関係です。世界最大の時計見本市である『ウォッチズ・アンド・ワンダーズ』では新作発表を行いつつ、時計業界の発展のために意見交換をしています」
スイス時計にはない独自の技術も
セイコーの独自性は、例えば「スプリングドライブ」だ。機械式腕時計に用いられるゼンマイを動力源としつつ、クォーツ式腕時計の制御システムを利用して高精度を実現させたもので、スイス時計にはない技術だという。グランドセイコーにも搭載されている。
「当社にとって腕時計は、『時を知るための道具』だけでなく、『所有者の方の人生に寄り添う相棒やパートナー』です」
社長の内藤昭男氏の言葉を引用しつつ、「時計は欲しいから買う時代。欲しいものを出さないとブランドとして生き残れません」と危機感もにじませる。
人気の高いキングセイコーが今後も支持されるのか。その解は「消費者との対話」にしかないだろう。
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