【タイで最新モデルが発表、2026年に新型投入予定】世界中から愛されるトヨタのピックアップトラック「ハイラックス」のタフネス

✎ 1〜 ✎ 34 ✎ 35 ✎ 36 ✎ 37
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
1978年発売の3代目ハイラックス
1978年発売の3代目ハイラックス(写真:トヨタ自動車)

ちなみに筆者は、2003年に2.7L・ガソリン車に乗り換えた。東京都を含む首都圏一都三県(埼玉・千葉・神奈川)の「ディーゼル車規制」の影響だ。これは、一定の規定値を満たさないディーゼル車の走行を禁止する条例のことで、当時、東京23区内に住む筆者のクルマも対象だった。ディーゼルPM(粒子状物質)減少装置などを装着し、試験で基準値以下であることを証明すれば、乗り続けられる可能性もあったが、費用が高価で手間もかかることで断念。

同じハイラックスに乗りたかったため、ガソリン車の4WD車に変えたのだが、3.0L・ディーゼル車ほどの低・中速トルクがなかったことが残念だった。発進からある程度エンジンの回転数を上げないとスムーズに進まなかったのだ。とくに、雪道などの悪路はもちろん、高速道路などの巡航でもディーゼル車ほどの余裕がなく、存分に走りを楽しめなかった印象があった。

デカくて頑丈、世界で愛されるハイラックス

1983年発売の4代目ハイラックス
1983年発売の4代目ハイラックス(写真:トヨタ自動車)

最終的に、ハイラックスは、東京都内の世田谷区に引っ越した際、全長5035mm(エクストラキャブの場合)という長い車体(ランドクルーザー300の4965~4985mmを超える)がきちんと収まり、月々の料金が比較的安い駐車場が見つからず、維持を断念した。

今考えると、ハイラックスは、市街地などの細い路地で走りづらさもあるし、雨の日の積載性や1年車検など、日本では日常の使い勝手にデメリットも多い。だが、ひとたび郊外などのアウトドアに出かければ、高い悪路走破性や濡れた荷物でも気兼ねなく積める気軽さなど、魅力も多い。

なにより、スタイリッシュなSUVが全盛の今、無骨な本格的クロスカントリー車的スタイルが逆に新鮮だったりする。「遊びがメイン」と割り切れば、ピックアップトラックは日本でも十分に魅力があるクルマだといえる。

2025年11月、タイでハッpy府された新型ハイラックスのBEVモデル
2025年11月、タイで発表された新型ハイラックスのBEVモデル・プロトタイプ(写真:トヨタ自動車)

ハイラックスは、現在、2025年11月に新型モデルがタイ・バンコクで発表され、話題となっている。新型は、新たにBEVモデルを追加し、アジアでは2026年以降順次発売を予定する。なお、日本では現在、前述のとおり、現行モデルは生産休止で、新規のオーダーができない状態。新型は、ディーゼルモデルを導入予定で、2026年年央に発売するという。

東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら

1968年の初代モデル以来、世界中で支持を受けているロングセラーモデルの新型だけに、どのような進化を遂げるのか注目だ。その中身次第では、ひょとしたら筆者も、久々にハイラックスを乗る楽しさを味わいたくなるかも……。ともあれ、登場が楽しみなクルマの1台であることだけは間違いない。

この記事の画像を見る(33枚)
平塚 直樹 ライター&エディター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事