やってはダメ!腎臓・膀胱の健康を損なう「冬のNG行動」とは――"腸の環境を整えて排尿問題を改善させる"食事と生活の工夫【医師が解説】
■今日から始める5つのセルフケア
1番目の「腸内環境を悪化させない」に続き、2番目のケアとして大切なのは、1日1.5〜2Lの水分補給です。
デスクにはマイボトルを置き、1時間ごとにコップ1杯分、約200mLを飲むペースを意識してください。コーヒーなどのカフェイン入り飲料は利尿作用があるので、飲みすぎに注意。水や麦茶、ルイボスティーなどのカフェインレスの飲み物がおすすめです。
3番目に心がけたいのが、トイレを我慢しない習慣です。
膀胱内に尿が長時間たまると細菌が増殖しやすくなります。尿意がなければ無理に行く必要はありませんが、一般的には2〜3時間に一度の排尿が理想です。
会議前にすませる、移動中に駅のトイレを活用する、外出先では早めにトイレの場所を確認するなど、こまめな排尿がおすすめです。とはいえ神経質になりすぎず、「尿意を感じたら我慢しない」と気軽に考えていただければよいでしょう。
4番目は冷え対策です。下腹部と腰回りを温めましょう。この部分を温めることは、膀胱や尿道の血流を保ち、防御力を維持するうえでとても重要です。
デスクワーク中はひざ掛けを使い、冬場は腹巻きや温かい下着で体を冷やさないように。入浴も効果的な血行促進になります。38〜40℃のぬるめのお湯に15〜20分ほど浸かれば、体の芯まで温まります。
そして5番目は、十分な睡眠と適度な運動です。
睡眠不足、ストレス、疲労は免疫力を低下させます。1日7〜8時間の睡眠を目標に、規則正しい生活リズムを心がけましょう。運動は、1日20〜30分のウォーキング、ストレッチ、ヨガなど、無理なく続けられるものを。通勤時に一駅分歩く、エレベーターではなく階段を使うといった日常の工夫も大切です。
膀胱炎で受診するタイミング
ごく軽い症状なら、水分を多めに摂り、下腹部を温めて様子を見ることもできます。通常より多めの水分を摂取し、尿と一緒に細菌を洗い流すことを意識しましょう。市販の鎮痛薬(イブプロフェンやアセトアミノフェンなど)で、不快感を和らげることも可能です。
ただし、2〜3日経っても改善しない場合や、発熱など気になる症状がある場合は、すぐに医療機関を受診する必要があります。
38℃以上の発熱、背中や腰の痛み、吐き気や嘔吐、血尿、症状の急激な悪化は腎臓まで炎症が広がっている可能性があり、腎盂腎炎に進行、悪化するリスクがあります。



















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