えっ? あの人が敵でこの人が味方ってまるで"スパイ映画"、「台湾有事」問題であぶり出された高市首相の《意外すぎる敵と味方》
今回も中国は、もはや「死文」となった国連憲章の「敵国条項」まで持ち出している。これは中国国内向けのプロパガンダなのだろうが、このまま中国がエスカレートするのを放置すれば、日本のみならず、日中両国にとってダメージはいっそう大きくなる。
だから、官邸は苦悩しているのだろう。なんとか軌道修正を図ろうと、従来の政府見解に寄せつつある。公明党の斉藤鉄夫代表が11月13日に提出した質問主意書に対する答弁書が、その好例だ。
25日に閣議決定された政府の答弁書では、「令和七年十一月十一日の衆議院予算委員会において、高市内閣総理大臣が『存立危機事態については、実際に発生した事態の個別具体的な状況に応じて、政府が全ての情報を総合して判断すると明確に申し上げており、ある状況が存立危機事態に当たるか否かについては、これに尽きます』と答弁しており、従来の政府の見解を変更しているものではないことについて累次にわたり明確に説明している」と断定。すなわち、11月7日の「失言」はなかったものとされ、政府見解は堅持されたままであるということだ。
助け舟を出す松下政経塾と首相の“先輩”
立憲民主党の野田佳彦代表も26日の党首討論で、なんとか高市首相の発言の火消しに努めようとした。野田代表は松下政経塾で高市首相の4期上で、首相としても先輩にあたる。野田氏が1987年に千葉県議選挙に初出馬したとき、高市首相が応援に駆けつけたという関係だ。
さとすような口調で語りかける野田代表は、12年9月に尖閣諸島を国有化したときの経験を語った。当時、中国が尖閣諸島周辺の海域で領海侵犯を繰り返したことをきっかけに、故・石原慎太郎知事時代の東京都が買い取ろうとした。首相だった野田氏は、国が所有したほうが安定的な維持管理が行えると判断。あくまで日本国内法の範囲内の処置だったが、これが中国を刺激した。
「今回は、中国の場合は『台湾の問題は国内問題だ』と逆に中国が思っている。『核心的利益の核心』と言っている。ですから、尖閣の国有化によって生まれた摩擦よりも、影響は深刻ではないかと思っているんです」
野田代表の方法は、懸念を示しながら重ねて質問することで、高市首相の発言を従来の政府見解に引き寄せるというやり方だった。「このままでは予算委員会が止まるかもしれないと思ったので、ああいった発言となった」とする高市首相の言い訳は気になるものの、その意図は従来の政府を逸脱するものではないことが確認された。



















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