「デリカミニ」を買っているのはどんな人か? ユーザー分析で見えた「デリカ」ブランドの強さ

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デリカミニのデザインは、軽自動車でありながら“デリカらしさ”を体現したもので、フロントフェイスには三菱のSUVらしい力強さがあり「どこへでも行けそうな安心感」を与える。

「デリカD:5」の初期モデルやかつての「パジェロ」を思わせるフロントデザイン(写真:三菱自動車工業)

そのデリカらしさに込められた“冒険の記号”から、「かわいい」ながらも「頑丈」であるイメージを構築できているのだろう。

今回は定量データ分析であるため、購入者の声をひとりずつ細かく聞くことはできていないが、ここまで見てきたイメージ評価からは、次のような評価を具体的に思い描くことができる。

・アウトドアっぽいが、ゴツすぎないデザイン
・家族の送迎にも、自分の趣味にも使える多用途性
・キャンプに行くわけではないが、アウトドアな雰囲気が好き

スライドドアの重要度は低い

次に紹介するのは、「購入しようと考えたきっかけ」(複数回答形式)。デリカミニは、テレビCMの影響力に特徴があり、購入者の実に50%の人が「テレビCM」と回答している。

他の車種では、最も高いものでもスペーシアギアの23%であり、その次はハスラー:15%、タフト:12%と続く。テレビCMを通じたデリカミニの訴求力の高さは圧倒的だ。

多くのグッズが展開されるほどの話題を呼んでいる公式キャラクター「デリ丸。」のキャッチーさと、印象深さによる貢献量も大きそうである。

オフィシャルグッズも人気の「デリ丸。」(画像:三菱自動車工業)

最後に軽スーパーハイトワゴンの特徴である、「スライドドア」がどれほど考慮されていたかを「購入時の前提条件」(複数回答形式)データから紹介すると、デリカミニが27%だったのに対して、他のスライドドアを有する車種は、タントファンクロス:43%、スペーシアギア:47%。

デリカミニは、軽スーパーハイトワゴンとしてスライドドアが求められてはいるものの、他の車種よりもその重要性は小さく、スライドドア以外の要素の比重が高かったことがわかる。これこそ、「デリカ」のブランド力とキャラクターであろう。

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