学費は年間で約800万〜1000万超、高額でも人気なのには訳が?イギリスの「ボーディングスクール」の魅力と事前に必ず確認しておきたいこと

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寮の様子
寮の様子。左はドラゴン・スクール(写真:©Dragon School)。右はシュルーズベリー・スクール女子寮のコモンルーム(リビング)(写真:©Shrewsbury School)

実際にヒューズ氏がホストファミリーになった日本人の女の子は、10歳でイギリスのボーディングスクールに入学した。最初は、ほとんど英語を話せなかったが、低年齢から学び始めたこともあり英語習得は早かった。

ただ、低年齢から海外で寮生活をさせることに対して、ホームシックなどが心配されるのは当然のことだ。英語塾を経営するJ PREP代表の斉藤淳氏もこう話す。

「重要なのは保護者だけでなく、子どもも本当に望んでいるのかどうかです。確かに年齢が上がれば求められる英語力も上がります。留学するのに必要な英語レベルの基準は小学生が英検準2級、中学生は準1級、高校生で1級です。

大学からでも遅いわけではないので、家庭でしっかり話し合い最適なタイミングを見極めるべきでしょう。大切なのは将来、経済的豊かさ、社会的地位、安定的人間関係を築くことができる大人になることで、早く留学させることではありません」

現地で子どもに合った学校を見極める

もし留学を断念したとしても、日本国内にも寮制の学校はある。世界各国の大学を受験できる国際バカロレア機構が提供するプログラムIBDP、ケンブリッジインターナショナルが提供する高等教育機関入学のために必要な資格で、イギリスの高校のほとんどが導入しているAレベルも、日本で学ぶことができる学校はある。

子どもを海外に行かせることは勇気のいる決断のため、こうした国内の学校を選ぶのもいいだろう。ただ、外国人生徒や教員の割合、英語が使われる頻度、クラブ活動の種類など、海外のボーディングスクールに通うのとはやはり環境は大きく異なる。

また日本では学べる科目数が限られるなど考慮すべき点もある。特定の科目を選択していないと受けられない大学もあるため、入学を検討する際には注意して確認しておきたいところだ。

それでもイギリスのボーディングスクールに行きたい気持ちが強いのであれば、次に問題なのは学校選びだ。

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