84%--過度の価格競争に直面していると感じる日本企業の割合《気になる数字》

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 「あなたの企業は過度の価格競争に直面しているか」という問いに対して、「はい」と答えた日本企業は84%にも上り、グローバル平均の46%を大きく上回った。

これは、ドイツを基盤とする国際的なコンサルティングファーム「サイモン・クチャー&パートナース」によるオンライン調査の結果。日本を含むアジア、欧州、米国の製造業・サービス業3904社を対象に、昨年秋に行われた。

過度の価格競争に直面していると感じている日本企業が84%に上る一方で、「より高い収益を得るために重要なことは何か」という問いでは、日本企業の91%が「売り上げの増加」と答え(グローバル平均は69%)、日本企業の売り上げ重視の姿勢が顕著に表れている。

サイモン・クチャー&パートナース・ジャパンのディレクター山城和人氏は、「高度経済成長期には、規模の拡大が利益増に結び付いたが、今の日本では売り上げ増に固執することが過度の価格競争につながっている。利益への意識を高めるとともに、効果的な市場調査に基づいた価格戦略が必要だ」と語る。

この言葉を裏付けるように「価格設定において利益を最も重要視している」と回答した日本企業は33%にとどまり、調査対象国の中で最も低い割合となっている。収益向上のためには、価格設定を見直すことも有効な戦略のようだ。

(島 大輔 =週刊東洋経済2012年5月19日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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