「専門性が退化した上司」に部下はついていかない 生き残るのは「マネジメントができる専門家」

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管理職
いまの時代の管理職は「マネジメントができる専門家」を目指すべきです(写真:takeuchi masato/PIXTA)
部下指導や部下育成に悩む管理職は多いが、部下がついてくる管理職には共通する点がある。
外資系企業で最高執行責任者(COO)を務め、このたび『新 管理職1年目の教科書〔リーダーシップ編〕』を上梓した櫻田毅氏が、優れたリーダーに共通する「リーダーシップ」の示し方について解説する。

日本企業の中間管理職の多くはプレイングマネジャーです。しかし日本企業には、管理職になったら徐々にマネジメントに専念することを期待される風潮があります。

管理職になると専門性が退化する

新 管理職1年目の教科書〔リーダーシップ編〕: なぜ、あのリーダーに部下はついていくのか
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背景にあるのは、戦術策定や部下育成などのマネジメントを放置して、慣れているプレーヤー業務にうつつを抜かしてもらっては困るという経営の考え方です。プレーヤーから脱却して管理職にしかできないことに集中すべし、といった専門家の主張も目にします。

しかし、現場の第一線で仕事をしてきた人が、管理職になったからといってマネジメントに専念したのでは、そこから専門家としての退化が始まってしまいます。

日進月歩の技術革新と環境変化についていけなくなり、部下との専門的な会話が困難になってくる。対外交渉では最初の挨拶をするだけで、専門的な話は部下にやってもらうことになる。たとえ、雇用システムがジョブ型に変わったとしても、これではジョブ型雇用が狙いとしている専門人材の確保が中途半端となり、企業競争力も失われていきます。

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