――これまで銀行は、ゼネラリストを前提に人材を採用・育成してきました。こうした人材育成方針も変わっているのでしょうか。
銀行は長らくゼネラリストとして人材を育成してきたが、そこが大きく変わるわけではない。ゼネラリストとして働く中で、自分の専門性をどう磨いていくかが非常に重要になっており、そのキャリアや可能性を突き詰めてもらうためにさまざまな人事施策を用意している。
他方で、銀行の事業領域が広がる中、われわれのスキルだけでは対応できないような業務が増えている。しかし、そうした専門領域に高い処遇のポジションがそれほどあるわけではない。昨年度Exコースを設けたのは、スキルを活用して特定の専門領域にコミットして働く人々に対して、従来のゼネラリスト的なアプローチとは異なるキャリアパスや働き方を示したかったからだ。
Exコースの給与体系は、専門領域ごとに外部労働市場の給与水準に照らして設計しているので、給与テーブルが一般のコースとはまったく違うものになっている。支店長や本部の部長と同等の給与水準になることも可能だ。Exコースを導入している事業領域を最初から大きく広げているわけではないが、多くの行員がExコースで働いている部門もある。
人事戦略と事業戦略を一体運営
――資格給よりも職務給のウェイトが大きくなり、椅子(ポスト)のグレードによって給与が大きく変動する仕組みになっています。ポストのグレードはどのような観点で差をつけていますか。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら