東武東上線「最初の要衝」成増駅長が語る日常風景 池袋から急行で1駅、普通はほぼ「成増止まり」
そしてこの普通電車、日中の1時間に8本あるうちほとんどが成増行きなのである。ほんの20分ほど走って終点の成増駅に着いて、ほどなく折り返してターミナル・池袋駅へ。
行って返ってのピストン輸送。その折り返しの駅であり、急行が最初に停車する駅――。成増駅は、東武東上線にとって、最初の“要衝の駅”といっていい。
そんな要衝の駅を預かっているのが、池袋駅管区副管区長で成増駅長を兼ねる中村和伸さん。成増駅のほかには東武練馬・下赤塚の2駅も管理している。
「成増駅の職員はみんな大変だと思いますよ。折り返しの電車は車内点検をしないといけないですし。あとはこの区間、踏切も多いんです。駅のすぐそばに踏切、なんてところもあります。それでも比較的無事に過ごさせてもらえているのは、ひとえに職員のみなさんのおかげです」(中村副管区長)

乗降客が多い東武練馬と成増
成増駅の駅事務室は、橋上駅舎の南側。モスバーガー1号店などが並ぶ商店街「スキップ村」に近い。橋上駅舎内には商業施設も入っている。板橋区西部のにぎわいの拠点、といったところだろうか。
この成増駅と東武練馬駅は1日平均の乗降人員が5万人を超えていて、実は成増駅より東武練馬駅のほうが3000人ほど多い。
お客の多くは、都心方面に向かう通勤客だ。だから、朝のラッシュ時は多くのお客であふれかえる。ただ、それほど混乱するようなことはないという。なぜなら、みな毎日の通勤で慣れたものだから。
「4月くらいは学生の新入学でちょっと気をつけるところもありますが、あとはうまく流れていくんですよね、これが。下赤塚駅はすぐ近くに地下鉄赤塚駅がありますが、こっちが不通になるとみなさん何も言わなくてもスムーズに地下鉄のほうに移動される。さすがだなあと、思っています」(中村副管区長)
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