【1050CVのフラッグシップスーパースポーツ】フェラーリの最新作「849テスタロッサ」がBEVではなく、PHEVとしてエンジンを残した意図

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849テスタロッサのリアビュー
849テスタロッサのリアビュー(写真:フェラーリ・ジャパン)

ユニークな車名も特徴といえる。849名は「8」気筒で、かつ、1気筒あたりの排気量が「499」ccであることに由来している。ちなみに今のラインナップにある「296 GTB/GTS」は、2.9リッターの6気筒から名付けているので、順序が逆。フェラーリの命名法に一貫性はない。

1984年発売のフェラーリ「テスタロッサ」
1984年発売のフェラーリ「テスタロッサ」(写真:フェラーリ・ジャパン)

テスタロッサは、歴史的なフェラーリ・モデルとして知られた車名でもある。その名を冠したモデルとして、1984年発表、その名もずばりの「テスタロッサ」がある。フェラーリと聞いて、このクルマを連想する世代もいるはずだ。ピニンファリーナによる大胆なサイドパネルのデザインは、今見ても衝撃的だ。

849テスタロッサについて語るマルコ・スペソット氏
849テスタロッサについて語るマルコ・スペソット氏(写真:フェラーリ・ジャパン)

「フェラーリはトップモデルに折々の歴史的な車名をつけます。SF90ストラダーレは、SF(スクーデリア・フェラーリ=フェラーリのワークスレーシングチーム)の設立90周年の節目に出たので、その名です」と、マルコ・スペソット氏は私の疑問に答えてくれる。

「今回は、オリジナル・テスタロッサのエンジンの開発から50周年を迎えるということで、記念の意味を込めて命名したんです。大変に戦闘力のあるエンジンで、多くのレースでフェラーリに勝利をもたらしたモデルでした」

はじまりは現場、テスタロッサ誕生秘話

内燃機関であることを主張するエキゾーストシステム
内燃機関であることを主張するエキゾーストシステム(写真:フェラーリ・ジャパン)

テスタロッサとは、日本語に直訳すると赤い頭。頭とは英語にするとヘッド。クルマだとエンジンのシリンダーヘッドを意味する。フェラーリ車といえば、赤いシリンダーヘッドが印象的だが、それはレーシングカーの500TR(テスタロッサ)を組み立てたときに生まれている。

その経緯は単純明快。赤い塗料が余ったので、エンジニアだか組み立て工のひとりだかが、それでヘッドを塗ってみたら、案外カッコよくて、以来それがフェラーリのトレードマークになったそうだ。

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