ただ十数年の時を経て、彼らの主張にも変化が見られる。重点が金融政策から財政政策に移り、シムズ理論や現代貨幣理論(MMT)などへの傾斜も観察された。
高市の主張も「反緊縮」だ。例えば、政府の財政再建目標は「基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)黒字化」だが、自著にこう書いた。
「先ずは物価安定目標であるインフレ率2%を達成するまでは、時限的に『PB規律』を凍結し(中略)財政出動を優先する」
今回の自民党総裁選挙でも高市は、PB目標ではなく「政府純債務残高対GDP(国内総生産)比の緩やかな引き下げ」を目指すべきだと説いた。国家の負債を小さく見せる効果があり、反緊縮派の主張でよく紹介される。
日銀の動向を強く意識
トピックボードAD
有料会員限定記事



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら