「似ているようで…」 高市早苗新総裁は「トランプ大統領が絶賛するメローニ首相」と何が違う? 2人の女性トップの"装い"に見る《決定的な差》
語り口は落ち着きを増し、EU(欧州連合)との協調姿勢を打ち出しながら、現実的で柔軟な外交バランスを取るようになった。強さを保ちながらも、社会全体を包み込むような穏やかさを見せるようになったのだ。
その変化は、政策だけでなく見た目にも表れている。
“進化型リーダー”メローニ首相の「柔軟すぎる装い」
2024年6月、イタリア南部プーリア州で開催されたG7サミット(主要国首脳会議)の開幕時、ホスト国のジョルジャ・メローニ首相は淡いピンクのスーツで登場した。各国首脳の中で唯一の女性として出席し、明るくソフトな色調の装いが注目を集めた。

就任当初の黒や濃紺のスーツから一転し、ここ1年ほどはベージュやペールトーン(淡い色合い)を取り入れる機会が増えている。
一方で、政策面ではウクライナ支援や移民政策をめぐって、引き続き強い立場を示しつつも、EU内では協議と調整を重ね、首脳間の対話を主導する姿勢を見せている。G7の議長国としても、分断より協調を重視する発言を繰り返しており、その発信トーンは柔軟さと実務性を併せ持つものだ。
黒からピンクへ——その変化は単なるファッションではなく、リーダーとしての幅を映し出すものでもある。強さを声高に主張するのではなく、柔らかさの中に確かな芯を示す。メローニ首相が示すこのバランス感覚は、現在の国際政治における「権威の新しい形」として注目されている。

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