事故の原因は、渋谷行き各駅停車の通り道である上り線をふさぐ位置に、引き込み線に入る列車がはみ出した状態でも「進行」、簡単にいえば信号が青になってしまう設定ミスがあったことだ。
鉄道の信号システムは一般的に、レールを電気回路として使う「軌道回路」と呼ばれる仕組みによって、列車が線路上のどの位置にいるかを検知し、衝突しないよう制御する。
東急電鉄鉄道事業本部電気部の藤江努統括部長によると、今回の事故が起きた場所も軌道回路によって、回送列車がはみ出していること自体は検知できていたという。だが、それを信号の制御に反映させる設定が抜け落ちていたため、上り線がふさがっていても信号は赤にならなかった。安全を守るATCは、信号が青であれば非常ブレーキはかからない。今回、ATCそのものは正常に動作していたという。

10年間気が付かれなかったミス
この設定ミスは、2015年3月に梶が谷駅構内の改修を行った際に起きたという。効率的な運行ができるよう、下り2番線から引き込み線への列車の移動と、上り列車の3番線への進入を同時に可能にするため設備を改修したが、この際の設計に問題があった。
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