690kgの「アルト」をさらに100kg軽くする!「小・少・軽・短・美」追求するスズキ最新の技術戦略
そのため、高効率なエンジンとハイブリッド専用エンジンを開発していくのだ。また、エンジンはバイオガスやバイオエタノールなどのカーボンニュートラル燃料を使うことも想定しているという。

そしてHEVは、軽自動車のような軽量なクルマには48Vマイルドハイブリッド(MHEV)の「スーパーエネチャージ」を使い、大きなクルマは独自のシリーズハイブリッドを利用するという。
そして、車格にあわせて、シリーズハイブリッドからプラグインハイブリッド(PHEV)までを、システムの共通化を行いながら実現化する。
リリースとしてはスーパーエネチャージが先で、2030年よりも前に市場導入され、PHEVが2030年ごろに登場するようだ。
また、新型エンジンは、2030年に直噴ターボが投入され、そのターボエンジンがHEV専用に進化していくという。そして2030年代に入った後に、NA(自然吸気)の次世代エンジンも投入する。

BEVに関しては、9月16日に発表されたばかりの「e VITARA」が先鋒となり、その後に、軽自動車セグメント、Aセグメントと続くという。2030年代に入ると、第2世代が登場し、2035年には第3世代を投入する予定だ。
ちょうどよく“Right=正しい”を狙う「SDVライト」
最近の自動車業界は、ソフトウェア化という大波にさらされている。いわゆる「SDV(ソフトウェア・ディファインド・ビークル)」だ。
「ソフトウェアがクルマを定義する」と訳されるように、ソフトウェアがクルマの価値に大きな影響を与えるようになる。
そうしたSDVの波に対して、スズキは「ちょうどよい」を目指す。
不必要なものは省き、本当に必要なものだけを“ちょうどよく”提供するというのだ。スズキではこれを「SDVライト」と呼ぶ。ライトは「Right(正しい)」のライトであり、「Light(軽い)」わけではない。
具体的には、ソフトウェアの更新はOTA(無線)と販売店(有線)を併用。ハードウェアとなるECUは共有化を進める。ただし、共有化は標準機能のみで、オプション装備に関しては統合しない。
ソフトウェア自体は、業界標準OSや取引先製のソフトを活用し、スズキ内製ソフトは一部に留めるという。
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